私が自分の薄毛を何とかしようと決意して初めてクリニックを訪れた時、処方されたのは一般的なフィナステリドでしたが、一年間毎日欠かさず飲み続けても抜け毛が少し減った程度で、期待していたような劇的な発毛は見られず、やはり自分には治療が効かない体質なのかと半分諦めかけていたのですが、別のクリニックでセカンドオピニオンを受けた際に指摘されたのが、還元酵素の一型と二型の違いという盲点でした。それまで私は薄毛の原因はただ一つだと思い込んでいましたが、その医師によると、私のように頭皮全体が常に脂っぽく、夕方になると髪がベタついてしまうタイプは、皮脂腺に多く存在する一型還元酵素の活性が非常に強く、二型だけをターゲットにするフィナステリドでは、皮脂腺から分泌される大量のジヒドロテストステロンの影響を十分に防ぎきれていなかった可能性があるという衝撃的な説明を受けたのです。そこで提案されたのが、一型と二型の両方の酵素をブロックするデュタステリドへの切り替えであり、藁にもすがる思いで変更したところ、それまで全く変化がなかった生え際の産毛が数ヶ月で太くなり始め、さらには長年悩んでいた頭皮のベタつきやニキビまでが劇的に改善され、一年前の自分には想像もできなかったほどのボリュームを鏡の中に確認した時は、薬の選択において酵素の型を知ることがどれほど重要かを身をもって痛感しました。一型は全身に、二型は特定の部位にという分布の違いを知っていれば、自分の脂性肌が一型酵素の影響であることを早くから推測できたはずであり、最初からデュタステリドを選んでいれば一年という貴重な時間を無駄にせずに済んだのかもしれません。もちろんフィナステリドで十分に効果が出る方も多いのですが、私のように一型の影響が強く出ているタイプにとっては、二型だけを叩くのは穴の開いたバケツで水を汲むようなものであり、全ての穴、つまり一型と二型の両方をしっかりと塞ぐことこそが、発毛というゴールへの最短距離だったのです。この経験を通じて学んだのは、AGA治療は単なるルーチンワークではなく、自分の身体が発しているサイン、例えば皮脂の量や毛髪の抜け方のパターンを細かく観察し、それが一型と二型のどちらに由来するものなのかを医師と共に分析していくプロセスそのものであるということです。今、もしフィナステリドを飲んでいるけれど効果が停滞していると感じている方がいるなら、それはあなたの根気が足りないのではなく、単にターゲットとする酵素の型がずれているだけかもしれません。一型と二型の違いを知ることは、単なる知識の習得ではなく、自分自身のコンプレックスを科学的に解体し、勝利するための戦略を立て直すための大きな武器であり、その一歩を踏み出すことで私のように人生が変わる可能性があることを、多くの悩める仲間に伝えたいと思っています。